2024/03/04

【完全版】振り返りに役立つ!開催前に確認するべき展示会におけるKPIのすべて

 せっかく開く展示会、しっかりと成果を残したいところ。でも、展示会の成果って何を持って成功とすればいいわけ?

そんなあなたに、展示会における効果的な目標設定とKPIをご紹介します!

そもそもKPIとは?設定する必要ある?

 KPIとは、「Key Performance Indicator」の略語で、日本語では「重要業績評価指標」や「重要達成度指標」と呼ばれています。つまり、目標達成のための各段階において、きちんと達成できているのか?成功の要因はどこだったのか?失敗の原因はどこにあったのか?を確認するための指標です。

 一般的に、KGI「Key Goal Indicator」という、最終的にこれを達成すればよいという目標をまず設定します。次に、KGIを達成するために必要となる要素をKSF「Key Success Factor」として洗い出します。最後に、各KSFごとに目標値となるKPIを設定するという流れです。

展示会におけるKPIとは?

展示会におけるKGI・KSF・KPIとは?

 展示会の話にすると、以下のようになります。(目的や展示会の内容によっても変わりますので、あくまで例です。あしからず)
BtoBの展示会を開催する大きな目的は、実際に具体的な商品やサービスの紹介を行うための「商談を作る」ことです。まずはこれをKGIにしてみましょう

KGI=「(その場で商談に至ったものを除いて)商談を10件作る」

続いて、KSFを決定します。「商談を作る」ためには、たくさんのリードを集めて、商談化させるということが必要になってきます。つまり、「リード数×商談化率」という式が成り立ちます。リード数は展示会の中で集めた名刺や連絡先など。商談化率はリードにアプローチを行い商談に到達する確率です。

KSF=「リード件数を上げる」 「商談化率を高める

最後にKPIです。KGIが「商談を10件作る」なので、それを達成させるために「リード件数(名刺枚数)」×「商談化率」がそれぞれどれだけ必要かを考えます。仮に「商談化率」を5%と置くと、必要な「リード件数(名刺枚数)」は200となるわけです。

KPI=「リード件数(名刺枚数)」=200 「商談化率」=5%

 このような形で、「商談化率」を5%と仮定すれば、「展示会の会場では名刺・連絡先を200件集めれば良い」という具体的な目標を立てることができるようになります。ただ、これはあくまで例なので粒度がかなり荒いです。仮に展示会が終わった時点で名刺・連絡先が150件しか集まらなかったとなった場合、失敗はわかりますが未達の原因がわかりません。(逆もしかり、大成功した場合でも何がよかったのかはっきりしません)

 というわけで、以降の章で展示会の「リード件数(名刺枚数)」に関する細かいKPIと達成するための要素をご紹介していきます。

展示会におけるKPI

来場者数

 まずは「来場者数」です。いきなり大きな話ですが、当然のことながら来場者数が0人であればリードの件数も0人になってしまいます。展示会に訪れる人が少なければそれだけ獲得できるリードの件数もしぼんでしまいますので、展示会を開催する場合にはきちんと集客して一人でも多くの来場者を呼ぶようにしていきましょう。

 出展社側の立場出考えると、この数値は自分たちではコントロールしにくい部分になるので非常に厄介です。自社の顧客リストに告知を行うくらいしか手段がないので、出展するイベントの過去の集客実績や達成すべき目標値に合わせて出展するイベントを選んでいきましょう。

 主催者側にとって来場者数を増やすには、認知を拡大させる・申し込んでもらう・歩留まり率を下げることが必要です。たくさんの人に展示会のことを知ってもらい、申し込みをしてもらい、申し込んでくれた人に来てもらうという工夫をすることで、来場者数を増やすことができます。

 中でも、歩留まり率を下げることは非常に重要です。せっかく申込までしてくれたのに来てくれないというのはもったいない。「急用ができてしまった」という理由であれば仕方がありませんが、「忘れていた」「興味が薄れてきた」といった理由は防ぎたいところ。イベント開催前にリマインドを含めて、申込者とコミュニケーションを取り続けることが重要です。また、申込者の属性に合わせて展示会の訴求をし続けることで興味を失ってしまうのを防ぐことにもつながります。

 展示会の開催には来場者管理システムを使うことで申込者とのコミュニケーションを簡単に行うことができるようになります。使い方を紹介している記事もありますので、歩留まり率を含め、申込者の管理にお困りの方はぜひご覧ください。

関連記事:『【Tips】展示会の歩留まり率を高める!申込者の3種類のモチベーションに合わせてリマインドを最適化しよう!』

メール配信.png

キャッチ数

 続いては「キャッチ数」です。展示会の前で立ち止まった人と会話をするという指標です。リードを獲得するためには歩いている人の興味を引き、会話をする必要があります。なかなか計測するのは難しいですが、カウンターをもって数えることでデータが取れます。

 キャッチ数を上げるための要素としては、ブースの工夫が最も重要です。足を止めやすい構造、目を引くデザイン、刺さるキャッチコピーなど、ブースの作りには工夫のし甲斐がたくさんあります。会場内の立地やサイズにもよるので、ブースの制作会社にも目的をしっかりと共有し、魅力的なブースを作っていきましょう。

 他にも、チラシやノベルティにも足を止める効果があります。自分が常に抱えている悩みがチラシの表面に大きく書いてあればそれだけで足を止めたくなりますし、ノベルティが魅力であれば話をしやすくなります。(ただしノベルティは来場者が話を聞く目的が変わってしまうので要注意です)

 そして何より、スタッフの対応も欠かせません。しっかりと目を見て、通り過ぎる1秒の間に気を引くワードを出せるかが勝負です。展示会全体のテーマを元に来場者が求めている情報や解決策が何かを捉えて表現していきましょう。

チラシ・資料の配布数

 続いてのKPIは「チラシ・資料の配布数」です。先述の通り「キャッチ数」を増やすためにチラシを使うこともありますが、単純にチラシや資料の配布数も一つの指標として見ることができます。

 チラシは紙で手元に残るものなので、メルマガやブログといったデジタルの施策とは決定的に違います。自社に戻ってから、そのチラシを会社の共用部において他の人の目に留まるという可能性もあります。カバンの中にしまっていて何かのタイミングで底から発見されるといったことも紙ならではです。(私はよくあります)

 展示会で配布するチラシはサービス・商品の情報はもちろんのこと、目を引く要素ももちろん重要ですが、ここで気にしていただきたいのは、チラシをもらった人がアクションを起こせるようになっているのか?という点です。

 興味を持った人が次に何をすればいいのか?担当者にメールを打って欲しいのか?詳しい資料を請求してほしいのか?サイトからお問い合わせをしてもらいたいのか?アクションを起こしやすくするための文章やQRコードを添えてあげるとよいでしょう。

デモンストレーション回数

 続いてのKPIは「デモンストレーション回数」です。展示会最大の魅力は何といってもデモンストレーション、様々なお客様に商品・サービスの使い勝手をその場で体験していただけます。デモを行うことができれば、ほぼ確実にリードの獲得(名刺の交換)までいけるでしょう。

 「デモンストレーション回数」を増やせるかどうかはブースの仕組みによります。そもそもPCや設備などのデモ機を置くことができるのか?じっくり触ってもらえるような椅子やテーブルなどは用意されているのか?ブースの入り口は広く開放的になっているか?などによって左右されてきます。

 展示会に訪れる人は様々なブースと営業に押されて守りの態勢に入っている場合が多いです。そんな来場者をデモンストレーションに繋げるには出来る限り開放的な空間を演出してあげるとよいでしょう 

お役立ち資料・診断予約数

 続いては「お役立ち資料・診断予約数」です。これは商品・サービスによって向き不向きがあるものであまり一般的ではない施策です。具体的には商品やサービスについての商談とは別で、お客様の現状に役立つ情報を教えるという施策です。例えば、「独自の業界研究レポート」や「Webサイト診断レポート」などが挙げられます。役割としてはノベルティに近いですが、より商品やサービスに近い内容のものとなるので商談化させやすいのが特徴です。

 「ただいま○○診断を無料でおこなっております」や「市場調査レポートの無料配布を行っております」というセールスで来場者の足を止めます。あとは個別の施策に寄ってきますが、最終的に交換した名刺の連絡先に対して資料を送付するという形でリードに繋げていきます。、準備をするのは大変ですが、見本やサンプルがあるとより興味を惹きやすく名刺交換の一助になるでしょう。

名刺・連絡先獲得数

最後は「名刺交換数」です。ここまでご紹介してきたKPIはすべてこの名刺・連絡先獲得数をクリアするための指標となります。

キャッチした後にそのまま名刺獲得までいける場合もありますが、多くの場合にはその間に何かしらの行動が挟まります。名刺獲得までの行動の中でどこかに問題はないか?ということをチェックするためにもそれぞれKPIは正しく設定しておきましょう。

名刺交換までの道のり

KPIは効果的な振り返りのために設定する

 展示会で設定できるKPIを6個まとめてみました。これらの数値目標の使い方としては、展示会の種類や出展する商品・サービスによって設定するべきものがバラバラなので組み合わせて考える必要があります。

 改めてになりますが、細かくKPIを設定することの目的は「どこが良かったのか、どこが悪かったのか」の振り返りをするためです。たくさんの来場者が来たのに十分なリード件数が取れなかったのであればブースが悪かった可能性があります。逆にキャッチ件数が未達だったのにリード件数をクリアしていればスタッフの対応が良かったのかもしれません。効果的な振り返りをするためにもKPIは適切な指標・目標をもってあらかじめ設定しておきましょう!

関連記事:『【初心者必見】リードの獲得を最大化!徹底した準備と運営で展示会の主催を攻略せよ!』

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