展示ホールを借りて、初めての自社イベントを実施することになった。責任者は自分だ。もちろん、目標は新規案件の受注!
とはいえ、どのようにイベントを企画・準備・運営・フォローすれば、受注に繋がるのか分からない。困ったな。。。
第2回目の自社イベントをやるのだが、第1回目のイベントでは新規受注ゼロだった。
「よろしく頼んだよ!新規受注3件はいきたいね!」と上司から期待をかけられているが、正直どうすれば前回のような失敗をせずに済むのか分からず、途方に暮れている。。。
自社イベントは、他の展示会へのブース出展などと異なり、内容を完全に自社でコントロールできるため自由度が高いです。そして、自社イベントを効果的に実施すれば、展示会などに出展するよりも高いコストパフォーマンスで案件の受注につながります。
しかし!
「全て自分たちで考えなければいけない」という高すぎる自由度が故に、「いったいどうすれば受注につながるのか」非常にわかりにくくなっています。
こちらでは、どうすれば受注につながりやすいイベントを作ることができるか、5つのポイントに絞ってお伝えいたします。
イベントを実施するには、「何の受注につなげたいのか」「どのような内容にするか」「誰を対象にするか」「いつ実施するか」「どの都市で実施するのか」など、多くの要素を考えて企画する必要があります。
そして、こうした重要な要素を1つ間違えると、イベントが成功しなくなる可能性があがります。
よって、これまでの製品の販売実績に関する情報をフル動員して企画する必要があります。販売実績データベースや受注管理表などを分析し、かつ自社の営業に直接話を聞いて、漏れのない企画を作りましょう。ここでは、「イベントの方向性」を決めればOKで、予算まで落とし込まなくても大丈夫です。
「初めてのイベント実施だから、予測や目標など立てようがない」と思われるかもしれませんが、予測や目標が決まらないことには、どの程度の予算を投じればよいかが分かりません。よって、目標を立てることが重要です。
さきほど作った企画を元に、次の情報を書き出していきましょう。
平均受注金額 | 1000万円 |
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利益率 | 30% |
利益額 | 300万円 |
目標受注件数 | 3件 |
目標利益額 | 900万円 |
提案/成約率 | 10% |
1件受注すると、売上1,000万円の案件、利益額300万円の製品・サービスを販売しようとします。営業からのフィードバックで「10件提案すると1件決まる(10%)」という場合、3件の受注目標を達成するには、30人の集客が必要になります。
しかし、申し込んでも来ない人が30%くらいいるのではないかとざっくり仮定すると、「40人以上は申し込みが欲しい」という目標集客人数が決まってきます。 この予測に基づいて、イベントにかけられる費用をおおまかに算出することができます。
次の重要なのは集客です。自社のホームページに「今度イベントやります。ぜひお越しください」と書いても、それだけでは反応がないので、複数の方法を併用しましょう。
もちろん、イベントによって使える予算の金額が変わってきますので、取れる手段には限りがありますが、そもそも人が来ないことには受注もないので集客は非常に重要です。
そして、イベント申込は原則イベントのホームページからに限定し、来場者が入力しやすい申込フォームを準備しておく必要があります。申込フォームの入力が面倒で分かりにくいものであれば、そこで離脱される場合もあるため、重要な点になります。
フォームからの申し込みの場合、イベント実施前に顧客情報が漏れなく取ることができます。この情報を活用して、確実な来場を促し、また来場者の期待値を上げるため、申込者に電話やメールなどで来場フォローを促すことも重要になります。
次に、イベントまでの準備となります。重要なのは、当日の「ヒト」と「モノ」の漏れがないようにすることです。よって、時間割ごとに誰がどこで何をするか、またはどの機材をいつ運んで、いつ移動させるか、などをリストアップしていきましょう。
同時に、「もし誰かが休んだ場合のバックアップ人員」も準備していくのが良いです。当日風邪で1人休んでも、バックアップで入ってもらう人を準備しておけば、あわてずに済みます。
イベントまでに準備をしなければいけないことはまだまだ沢山あります。これらの準備を綿密に行っていき、当日の良い商談に繋げていきましょう。
<事前準備チェックリスト>
イベントでは、「集客」だけではなく、「フォロー」もとても重要です。というのも、イベントが終わると「イベントが無事終了した、良かった良かった。お疲れ様。飲みに行きましょう」と実施したことだけでお祝いムードになり、フォローが遅れる場合が多いためです。
イベントのフォローは「鮮度が命」です。特に、来場者情報・アンケート結果を迅速なデータ化が極めて重要になります。このデータ化された情報を利用して、イベントの当日、また翌日にすぐフォローすれば、来場者もイベントの内容や、参加してみての疑問点や聞きたいことなどを思い出せます。
しかし、1週間もたった後でフォローしても、来場者はイベントについてほとんど覚えていないでしょう。繰り返しますが、イベントではフォローが重要です。イベントが終了してからが本番です。
さて、いかがでしたでしょうか。上記内容を漏れなく行うことで、イベントが失敗するリスクを減らすことができます。しかし、具体的に考えるほどに「企画を考える人員が足りない」「企画の勘所が分からない」「当日の受付対応まで手が回らない」「フォローを行う人材がいない」など、多くの課題が出てくる場合もあるのではないかと思います。このような場合には、イベントの企画・運営・フォローを支援する会社に支援を依頼するのも、効果的な選択肢となります。